会員・各期情報>各期別情報
 


                各期の皆様からの、同期に係る情報の投稿をお待ちしております。
              「事務局通信>投稿・情報受付」の連絡フォームから、どしどしご連絡下さい。




   第16期だより


   「パスワード付ページのご案内」

   
 16期のページには、16期生内部向けのコンテンツを用意しています。
     こちらのリンクへお進み下さい  
16期のページ
    (若葉会幹事より連絡されたID・パスワードの入力が必要です。)



 
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   第16期だより


   若葉会16期生の皆様

   16期同期会『掉尾の会』のご案内                   16期会幹事一同



  恒例の掉尾の会を、今年は会場を変えて開催いたします。
  皆様、万障お繰り合わせのうえ、ご参加ください。ご連絡は12月21日(木)締め切りで16期幹事まで。

                   記

    1.月 日 2017年12月28日(木)17:00〜19:30  
    2.場 所 うすけぼー南青山店
          港区南青山5-4-31 ニッカウヰスキービルB1
          03-3486-9200
          https://tabelog.com/tokyo/A1306/A130602/13014620/

    3.会 費 5,000円程度(当日徴集)
    4.幹 事

             戸井(03-5374-0560自宅 ; toitoi@mx5.ttcn.ne.jp )
             前田(0467-87-0638自宅 ; go-ahead@chorus.ocn.ne.jp )
             藤井(090-2661-1633携帯 ; fujiicd@sunny.ocn.ne.jp)
             鳥居(090-8844-4472携帯 ; j-torii-art@b09.itscom.net )
             平山(080-5441-6335携帯 ; mot-hirayama@clock.ocn.ne.jp )
             竹内(03-3362-2853自宅 ; takeuchi1408@nifty.com )


                                     2017年11月30日 16期竹内和正


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   第16期だより   
     <尾身 茂さんからのご投稿
を紹介します>


    「病院内保育所」を地域住民にも開放するプロジェクト
            ―NPO法人「全世代」提案のクラウドファンディング―


     2015年10月に弁護士 堀田力氏、評論家 大宅映子氏、東大名誉教授 桐野 明氏、
    予防医学者 石川 善樹氏(教駒47期卒)、IT企業社長 石濱 人樹氏、コンサルティング
    会社社長 高津 晶氏らと共に「若い人々が将来に希望を持てる社会」を目指すため、
    NPO法人「全世代(http://zensedai.org/)」を立ち上げました。

     この度、NPO法人「全世代」は、深刻な問題になっている「待機児童」問題解決のため、
    現在病院の職員の子供達だけに利用されている全国2700の病院内の保育所を、地域
    住民に開放するプロジェクトを、クラウドファンディングのREADYFORと共同で11月1日から
    開始致しました。

     多くの方々から一口5000円からの支援を募集し、トータル1200万円を集め、本プロジェ
    クトの運営資金として使わせて頂きたいと考えています。皆さまのご協力を頂ければ幸甚
    であります。

      なお、プロジェクトの詳細や支持(寄附)の方法については、
         https://readyfor.jp/projects/zensedai   をご覧ください。
      また本URLをご家族、ご友人にシェアしていただければなお幸いです。

      ご不明の点がありましたら
       @電話で「全世代」=  03−3511−5233  または
       Aメールで「全世代」事務局  jim@zensedai.org  までお問合せ下さい。


                                                2016年11月3日

                           教駒16期入学 17期卒業
                           名誉世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局長
                           独立行政法人 地域医療機能推進機構(JCHO)理事長
                                          NPO「全世代」代表理事
                                                   尾身 茂

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   第16期だより

   16期 忘年会『掉尾の会』のお知らせ
  
   ●時  2012年12月29日(土)夕方
   ●所  渋谷 パンダレストラン
   ●人  幹事まで、出欠のご連絡ください。

                                          (平成24年11月18日 戸井正明)

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   第16期だより

   東日本大震災支援提案 〜尾身茂医師より〜


     自治医科大学医学部同窓会東日本大震災支援プロジェクト本部長で、16期(卒業17期)の
   尾身茂氏より、日本プライマリ・ケア連合学会との連携による支援プロジェクトについて、
   提案が届きました。事は全国家的、緊急でかつ、継続的かつ長期にわたるものなので、
   若葉会同期並びに同窓の方の支援協力を呼びかけるもので、支援の具体的な方法は今
   続いて発表されると思いますが、とりあえずご一読ください。

                                (16期 藤井純 戸井正明)

   【名称】
   自治医科大学医学部同窓会東日本大震災支援プロジェクト
   (日本プライマリ・ケア連合学会との連携による)

   【背景】
   自治医科大学は医療過疎地に医療を提供する医師を育てるために設立した大学であり、その
   自治医科大学医学部卒業生の多くは、それぞれの地域で地域医療を実践している。
   多数の被害者を出した東日本大地震では、卒業生の勤務する地域も被災しており、住民のみ
   ならず卒業生や多くの関係者も被害を被っており、同窓会として、被災地域への可能な限りの支援
   を行うことが今求められている。
   自治医科大学卒業生は、各地で総合医として長年従事してきたので、限られた資源の中で、多様な
   ニーズ(心身のトータルなケア、予防、連携等)に応えるのに最も適した集団である。

   【現状】
   先発して被災地に入った医師の情報では、最も被害が大きかったのは、岩手県南三陸地域と、
   宮城県気仙沼地域であり、気仙沼地域を含む岩手県東磐地域では120ヶ所の避難所に少なくとも
   8000人の避難者・患者がおり、次いで被害の多かった岩手県釜石地域、宮城県登米地域も同様の
   状況とのことであった。
   多数のDMAT(災害派遣医療チーム)がすでに被災地入りしているが、その性質上長期の安定した
   支援は期待できない一方、ガソリン不足などの交通事情のため現在は少ない外来患者が今後大幅
   に増加すると考えられる。
   現在献身的に診療に従事されている現地の医師の疲労も極致に達しており、各地域とも4名以上
   の医師の応援を長期的に求めている状況である。

   【目的】
   ・ 被災後超急性期を過ぎた急性期、慢性期の被災地における医療支援(中小規模病院・診療所に
    おける、身体・心理的サポート)を行う。
   ・ 被災地医師と協力し、避難所等への巡回診療等も行い、地域全体の支援を行う。

   【派遣地域】
    被害の大きい被災地のうち、長期的な支援を求めている下記3地域を対象とする。
    A:宮城県登米地域(登米市立米谷病院、登米市立佐沼病院、豊里病院他)
    B:岩手県東磐地域および宮城気仙沼地域(岩手県立千厩病院、国保藤沢町民病院他)
    C:岩手県釜石地域(岩手県立釜石病院他)

   【派遣人員】
    自治医大同窓会を中心とした医師ボランティア延べ96人
    急性期(3月20日〜5月15日;8週間)
    1週間交替で上記派遣地域に医師2名ずつ 延べ2人×3地域×8週=48人
    慢性期(5月15日〜9月4日;16週間)
     1週間交替で上記派遣地域に医師1名ずつ 述べ1人×3地域×16週=48人

   【必要物品と費用】
   @ リースでお願いしたいもの
   車両プリウス(6ヶ月リース)1台1,320,000円
   (現場で避難所巡回診療等を行うために必要。ガソリン不足を考えプリウスが最適)
   A 現金をお願いしたいもの 計1,780,000円
   ガソリン 2,000km/月÷25km/l×150円/l×6ヶ月×3地域=216,000円
   非常食7,000円×100、水3,000円×100、使い捨てカイロ1,000円×100、携帯トイレ2,000円×100、
   ジャケット3000円×20、腕章2,000×100、他通信・消耗品等にかかる費用
   (自立型支援のために必要なもの他)
   B 現物供与をお願いしたいもの
   ラジオ×6、トランシーバー×6、懐中電灯×6、寝袋×12
   (自立型支援のために必要)

                  自治医科大学医学部同窓会東日本大震災支援プロジェクト本部長
                                                       尾身茂

                                                        以上
 
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   第16期だより

   震災の現場から 大震災第一報 〜小犬丸医師より〜


   3.11大地震・津波・原発の未曾有の危機を現地仙台で体験されている当地在住の同期の一人
  小犬丸定裕さんから一報が届きました。以下がその内容ですのでご紹介致します。
  現地の早期復旧を祈念致します。
                                      (
16期 戸井)


   【15日 16期 小犬丸定裕さんからのメッセージ】

   16期中村君は無事、家の被害も軽微なようですのでご安心ください。
   まったく想像を絶する大震災です。昨夜病院の電気が回復しました。小生はお蔭様で、家族一同
   無事でおりますのでご安心ください。
   
   仙台の我が家は断水せず、停電も一晩で回復しました。30年前の地震での経験が生かされていた
   のかも知れません。しかしTVで放送された津波のすごさは、まったく想像を絶するもので、この先
   どれほどの被害者が出るのか、恐ろしい気持ちです。
  
   病院は名取市の高台にあり、今も断水して検査機器は動きませんが、院内のコンピューターネット
   ワークは回復し、診療は限定的ですが、可能になりました。昨日はコンピューターなしで、手書きの
   処方箋を出して対応しました。罹災者が直接押し寄せる病院ではないので、帰せる患者は帰してし
   まい、むしろ閑散とした感じです。  
   我が家には家内の遠縁に当たる男性が仙台空港近くの航空機運行会社に勤務していて、飛行機が
   流され、会社も水浸し、アパートにも入れず、とのことで、我が家に避難しています。会社が潰れるの
   ではないかと心配していますが、まったく気の毒なことです。
   何はともあれ、小生、家族一同無事に過ごしていますのでご安心ください。

    仙台では外観的には建物、道路など殆ど損壊見られず、地下鉄はほぼ動いています。しかし
   走っている車はどんどん少なくなっており、道端には 乗り捨てられた自動車があちこち見られ、
   締め切られたガソリンスタンドの前に一日中車が列をなしています。今泉君のメールにあるように、
   多くの 会社、商店が営業を中止しており、昨夕7時過ぎに帰宅した際、街中が暗く、歩く人の姿は
   まれで、まさにゴーストタウンのようでした。
   世界中の人々が支援の言葉をかけてくださるのは、なにより心強い限りです。


  【18日 16期 小犬丸定裕さんからのメッセージ】

   当院は災害対策病院ではないので、緊急患者の搬送は殆どなく、病床は半数近く空いており、
   多くの外来患者はガス欠で来院できず、医者はすることもなく、医局で待機といったところで、順番
   に自宅での作業するため休める人は休む、ということになり、小生昨日は家内と一緒に食料などの
   買出しに、4時間余スーパーマーケットに行列し、一人一品一個を限度に、残り少ない肉や野菜を
   買い込んできました。雪が降り、氷点前後の気温の中、じっと行列を作る人々、その横を救急車が
   行ったり来たりしていました。
   そんな中、時々タクシーが空車のまま走り過ぎて行くのは、また不思議な光景でした。

   古川君から自宅PC宛にメールが来ているようですが、自宅ではPC開くこともなくTVやラジオを視聴
   するか、横になるかでした。 遠く横浜から検死に来仙されていようとは、思いもかけませんでした。
   大変な思いをされて、検死に当たったこと有難いことです。当院からも数人が検死に出向いていた
   のですが、小生は出番はありせんでした。

                                                          以上

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  第16期だより

   震災の現場から 大震災第一報 〜樋渡医師より〜
 
   3.11大地震・津波・原発の未曾有の危機を現地仙台で体験されている当地在住の同期の一人
  樋渡正夫医師から一報が届きました。 以下がその内容ですのでご紹介致します。
  現地の早期復旧を祈念致します。              
                                      (
16期 戸井)
 

   教駒 同期生の皆様方へ   (16/樋渡 正夫医師発信)

   先日は多くの方から安否確認のお問い合わせを頂き、有難うございました。 
   最初のメールをお送りしなかった方もおられるので、第1報もお送り致します。

      
   3/13発信分
   御心配をお掛け致しましたが、無事に仕事をしております。
   地震発生の11日から、ずっと病院に詰めていて、救急・急患対応に追われています。どうも家の方は
   水没した地域にあって、一部浸水しているようですが、家には帰っていないので、状況が把握できません。
   (車は自宅周辺の道路が冠水していて戻れないとの情報が伝えられてはいるのですが・・・) まあ、流され
   たりしてないようなので、時間が出来たら戻るようにして、またご報告致します。
   とりあえず、現況はこんなところですが、、仙台市でも最低300400人の死亡者がでる見込みです。
   太平洋沿岸の地域は殆どが津波で死者が多数発生しており、神戸地震より遙かに多い数万人規模の
   死者が出るというのが、医療サイドでの予想です。
   
   3/18
発信分
   3/16
に、地震発生後はじめて自宅へ戻りました。 我が家から7-800mの地域までが津波の被害を受けて
   おりましたが、幸いなことに我が家は水没を免れておりました。 予想通り家の中は物が散乱し、食器等も
   割れて床に散らかっておりましたが、家屋そのものの被害は意外に小さく、窓ガラスの破損も極く一部のみ
   で済んでおります。
    ただ、翌日の出勤時に通った国道の両側には、津波で流され、あちこちに凹みを作った自動車が1km
   以上にわたり並んでおり(これらは津波後に道路幅確保のため、重機で排除・移動したもの)、その海側
   には倒壊した家屋とがれきが重なり、さらにその上に自動車が乗っている光景があって、まさにテレビ報道と
   同じような様相でした。 ほんの数百mの距離の差で、全く何もなかったように道路もビルも普通に建ち並
   ぶ町並みと、本当に対照的なコントラストを呈しており、それこそ神のみぞ知る「運」が支配する事を思い知
   らされました。
 
   病院には連日救急車が来ており(通常は年間約6000台の救急車を受け入れています)、震災直後は
   外傷や低体温・溺水といった重症者が主体でしたが、徐々に患者の病気は内科的な疾患になってきて
   おります。17日の朝には、私が外来で治療していた70代の女性が、避難所で車の中で寝ていてエコノミー
   症候群となり、救急搬送されたものの肺塞栓で不幸な転機となってしまい、ショックを受けております。
   今回の震災による死亡者は、ほとんどが津波による被害であり、その規模は想像以上で宮城県だけでも
   10000人をはるかに超えそうです。
   
   一方、前回の宮城県沖地震とは異なり家屋・ビルの倒壊による死亡者はごくごく少数です。これは、地震
   大国日本の建築技術が、文句なしに世界一の耐震設計の域にあることを示していて、誇れる事だと思い
   ます。 私の勤める病院の本体部分も軽い損傷(本当は一部危険部分もありますが、こちらの件は後日
   ご報告します)でとどまっており、入院患者にはけが人さえ出ませんでした。正直このことには私もびっくりして
   います。多分、窓ガラスの破損が少なかったことが何か影響していそうです。復旧の課程では、当院救急
   救命センターが多くの重症急患を受ける役割から、自家発電は短期で済み、電気→水道の順で復旧し
   ていますが、市ガスは全く復旧のメドが立たず、暖房が入りません。 本日夜の気温は零下2℃で、避難所
   へ避難した方々の健康管理が今後の医療側の課題で、同時に精神面での支援も不可欠ですが、この
   不幸に追い打ちを掛けるように福島県で原発事故が発生し、こちらの避難民も多数押し寄せる事態が起
   こっています。

   放射線被爆での障害は、急性期に起こる骨髄抑制などから中長期的な経過で起こるもの特に放射性
   ヨードによる甲状腺癌がネット上で騒がれているようです。
    甲状腺学会によれば、甲状腺癌のリスクは胎児および幼児のみで、成人には何の問題もないと考えられ
   ています。したがって大人が騒ぐ必要は全くないことを是非知っておいていただきたいと思います。(妊婦さん
   のみ例外)
   こちらも、何かの機会にご報告したいと思います。今夜は、やっとゆっくりメールをやりとりできる時間がとれた
   ので、教駒同期の皆様に現況報告をさせていただきました。   
                                                           以上




 
   震災の現場から 大震災第一報 〜今泉厚一氏より〜

   3.11大地震・津波・原発の未曾有の危機を現地仙台で体験されている当地在住の同期の一人
  今泉厚一さんから一報が届きました。 以下がその内容ですのでご紹介致します。
  現地の早期復旧を祈念致します。              
                                      (
16期 戸井)

    【16期今泉厚一さんからのメッセージ 16日】
   本日16日現在で当社社員は、釜石の1名が安否不明であることを除き、仙台は本人家族とも全員無事
   です。但し社員の中には仙台の海岸近くや三陸沿岸に実家がある人も少なくなく、両親がいまだに音信
   不通の人も数名います。   
   オフィス、自宅とも被害は軽微であり、11日夜の泊り込みに続き、翌日からは通いで対策にあたっています。
   14日(月)からは仙台は通常営業を停止し、顧客の緊急要請対応やオフィス機能維持業務再開準備を
   行ってます。

   電気・水は復旧しつつあり現在の大きな問題は食料と交通であり、これがために社員が出勤できず
   経済活動が殆どストップした状態です。オフィスの向かいのダイエーは昨日から一部営業を開始しましたが
   待ち行列が3名横横隊で約200mに伸びており、少量の生活必需品を入手するために数時間を要して
   いるようです。
   小生は単身赴任の身軽さで、かえって楽をしています。

   【16期今泉厚一さんからのメッセージ 17日】
   原発事故問題は、放射性物質が炉外に大量に出てくる危険性は高まってきていますが、100km(仙台)
   200km(東京)離れた場所での高度の汚染は風向と天候次第であり、特定の場所での確立は低いと想定
   してます。
   
   これからのリスクの焦点は、心理的な側面の方が大であり、例えば物資輸送のトラックの運転士が東北
   自動車道などを通って北に行くことを拒否するなどで、仙台などの被災地の生活がより悪化することでは
   ないかと考えています。
   これをどのように抑止するかが、皆さんの知恵の出しどころではないでしょうか。
                                                         以上




   震災の現場から 大震災仙台出張報告最終校正版 〜古川医師より〜

   3.11大地震発生直後、16期古川政樹医師が仙台へ検案出張された壮絶な報告が竹内さん
   宛てに入りました。皆さまへ参考になろうかと思いますので、下記に引用させていただ
   きます。古川さん、竹内さん有難うございます。被災地域の早期の復興を祈念しています。


                                     (
16期 戸井)


   【仙台派遣、報告メモ】2011年3月16日 8時 初版
              2011年3月18日 12時 追加、修正
              2011年3月19日 15時 追加、修正

   横浜市立大学附属 市民総合医療センター、古川政樹

   本報告は、震災発生後、48時間後に現地到着、2泊3日滞在し検案に従事した際の簡易メモで、
   私たちの後から現地に向かう方々のためにとりあえず記載、公開をしました。
   初版は数値等、不正確な部分もあったかも知れません。また、万一、表現等、適切でない部分など
   ございましたら、お詫び申し上げます。速報性という観点からは役目を果たせたかと思いますので
   今回の修正、追加をもって最終確定版とさせて頂きます。

   なお、この他に、1.『検案作業の詳細(とくに経験の浅い医療者、行政向け)』2.『今後、同様の
   事態が生じた場合に向けて検討すべき課題等(勿論、二度と起きて欲しくないことですが)含めた
   派遣の全体報告』は別途とりまとめ中です。


  【3月11日】
   14時46分、東日本大震災(東北関東大震災)
  【3月12日】
   12日、14大都市医師会連絡協議会の災害協定に基づき、仙台市医師会より札幌医師会を通じて、
   仙台市を除く13都市医師会に検案のための医師派遣要請、電子メールにてあり。衣食住は自己完結で
   とのこと。
   横浜市医師会より横浜市立大学附属市民総合医療センターに1名の医師派遣依頼あり、古川が承諾
   (18時最終決定)。

  【3月13日―15日】
   《13日 日曜日》
   13日8時、横浜市医師会を出発。
   15時、現地到着。地震発生から48時間。対応が早かったのは仙台医師会→横浜医師会というこま
   わりの効く連絡網が使われたためと思われ、この点は今後、重要なポイントになると思われる。

   医師2名、事務1名、運転手1名。
   ワンボックスカー、緊急車両の許可を受け、高速使用。
   東北道、栃木県あたりから、道路の凹凸あり。段差の激しいところは簡便修復で対応。
   一般車全面開通には時間かかりそう。
   福島県内は新幹線架線の柱、傾き多く、こちらも復旧には長期間かかりそう。
   SA等、栃木県南部までは営業。

   14時頃、仙台市内。
   建物倒壊や一般道路損傷自体は少ない。阪神淡路大震災と様子が異なるとのこと(同行した医師、阪神
   淡路大震災の経験あり)。
   仙台南ICで仙台南部道路に入り、名取川沿いを海岸方向に向かい走行、河口から7−8キロあたりまで
   は津波の痕跡確認。一部海水残存。
   仙台南部道路から仙台東部道路に入ると段差など強く通行不可能で、一般道路へ。
   信号等ほとんど停電。
   携帯電話、メールはたまに通信可能。

   15時
   ご遺体安置場:仙台市北の利府町、グランディ・21 宮城県総合運動公園到着
   停電。自家発電装置で照明し、その中で作業

   検案前ご遺体、100体ほど安置。
   宮城県警の指揮下、他府県(警視庁、滋賀、岐阜など)検視チームと仙台市医師会医師(県警協力医師
   歯科医師)が対応中。
   札幌、名古屋医師会医師は既に到着。
   2名で5例検案し18時終了。地元の方は11日から開始、12日は20時まで行ったとのこと。
   ボールペン、朱肉も持参物を使用。勤務先病院のゴム印があると良かった。
   ご遺体についてる発見場所住所が略記のためわからず、書類記載に、その都度、地元の方に確認必要。

   ホテル確保、19時到着、ツイン(エキストラベッドでトリプル)に4人宿泊。1名は寝袋。電気、水
   は使用可、ガス使えないため暖房、風呂は使えず。建物内でも冷え込み強い。
   食事は途中で購入した、パン。ビールはホテルの自販機で購入。インターネット接続、備え付けのlan
   ケーブルで可。
   22時就寝。
   札幌医師会は同じホテル。名古屋医師会は秋保温泉を予約し、現地に行ったが、結局泊まれず、市内の
   ビル内で一夜を過ごしたとのこと。救援者でも優先権はなし。私たちのグループに関してはさまざまな
   交渉事はすべて事務方が適切に対応、医師は検案に専念できた。

   《14日 月曜日》
   6時起床
   朝食パン。
   8時出発
   途中、信号などほぼ復旧。通勤者多し。コンビニ、ガソリンスタンド、開いてるところ、開きそうなと
   ころは順番待ち列。スタンドは長蛇。

   9時から18時検案。6−7グループで対応。昼休み1時間。昼食はパン。グランディ・21は電気は
   復旧。
   2名で30体。全員溺水。外部損傷は少ない。高齢者多し。検案終了したご遺体を同じ館内の別に仕切
   られた場所で担当者が棺に収め安置。身元確認のためのご家族はまだ少数。
   午後、法医学の専門家到着。宿泊は宮城県警により山形に用意と。片道1時間半。

   19時ホテル着。
   事務方、交渉し、シングル2つ追加確保。夕食、お湯は沸かせるので、お湯をいれて作る食品。しかし
   カップラーメン等は横浜でも入手できなかった。名古屋医師会が山形まで行き、コンビニ弁当購入、
   わけてもらう。
   22時、4名ともベッドで就寝。

   《15日 火曜日》
   6時起床
   朝食パン。
   8時出発
   道中は14日とほぼ同様

   9時から12時まで検案。2名で10体。全員溺水。
   朝、川崎市医師会医師、2名到着。神奈川県医師会派遣医師は気仙沼方面?に向かったとのこと。仙台
   市内と異なり相当の困難が予想される。
   体育館全体にブルーシートを敷いていたので、搬送されるご遺体は今後、増加する模様。検案作業のみ
   考えても大変な状況、混乱が予想される。
   札幌医師会は車でなかったため、福島空港から帰る予定とのこと。

   少なくとも仙台市内はライフライン徐々に復旧の印象あり。

   12時15分出発。
   帰路、大きなトラブルはなし。
   福島原発ともっとも近い箇所(二本松あたり、原発まで50キロほど)は13時30分頃、通過。
   黒磯paは営業、暖かい麺類販売。

   首都高に入り、葛西から新木場まで緊急車両も通行止めのため、その箇所のみ一般道利用。

   18時病院着。衣服の被爆量チェック、異常ないことを確認し、解散。

   以下、思いついたこと。
   あるとよいもの。
   通常、考えられるもののほか、
   実際には使わなかったが手巻き充電ラジオ(電灯、サイレンつき、携帯充電可能)、あると安心。
   パソコン無線接続用のイーモバイル。
   携帯電話は今、全部そうかもしれないが、ワンセグ対応可能、緊急地震情報を受信できるものが必要。
   テレビ放送は行われていたが、ホテルのテレビは壊れていた。
   さまざまな方面との連絡、情報収集が最も重要なので、ある程度IT機器使える人材が望ましい。
   また、マネージメント能力の高い事務同行者必要。そうでないと、医療職が自分の役割に専念できない。
   車内でパソコン、携帯など充電できる装置、必要。
   事務局は災害優先電話持参。

   高速のスタンドは少なくとも昨日(15日)は、栃木くらいまではあいていた。
   一般道ではほとんど給油無理。近隣の人も高速のスタンドに灯油なども買いに来ていた。
   緊急車両が並んでいても多くは軽油なので、一般車でガソリンを購入といえば、余り並ばないで済む。
   行きは可能なところで、その都度給油するのがベター。
   今は車だと原発が心配。

   安置所のみだったので、何ともいえないが、医療活動の現場が想像を絶する状況であるのは確かと
   思われる。

   最後になりましたが、改めて被災された方々に、衷心からのお見舞を申し上げます。

                                              以上

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